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高専を退学して将来性のある分野へ進学

高専を退学したい方へ。将来性のある分野を特定し、高専退学後に役立つ進路設計を考える。

少子高齢化に伴い、医療・介護分野で人材不足

内閣府―高齢化の状況(PDFは)によれば、2010年度は現役世代(20才以上~65才未満)2.5人で高齢者(65才以上)1人を支えている状態だった。

今後50年で高齢者は1.2倍に増加

しかし、少子高齢化が進み2060年度は現役世代1.2人で高齢者1人を支える状態になる。2060年度は2010年度に比べて、子ども(20才未満)と現役世代がそれぞれ約半分に減少する一方で、高齢者は1.2倍に増加する。
高齢化の推移と将来推計

高齢者増加に伴い、年金・医療・介護費用が増加

下のグラフは政府広報オンラインで掲載されている日本の項目別歳出グラフの推移である。

国の一般会計における主な経費ごとの歳出額推移
(出典:政府広報オンライン-国の一般会計における主な経費ごとの歳出額推移

高齢者の増加により年金・医療・介護などの社会保障関係費が大きく伸びており、現在でも毎年1兆円ずつ社会保障関係費が増えている。

前述したように高齢者はまだまだ増えるため、社会保障関係費はさらに増え続ける。

今後需要が伸びるのは医療・介護分野

テレビや新聞などのメディアで、「医者不足だ」「看護師が足りない」「老人ホームで職員の人手不足だ」などが叫ばれているが、高齢化に伴い、今後はさらに悪化するでしょう。

医者や看護師、介護士などの国家資格を取るのは難しいイメージがあるが、実はその国家資格の合格率は90%である。

医者になるには

医者になるには、大学の医学部を卒業後、国家試験を合格して医師免許を取得する。一般的に医者になるには難しいと思われているが、2013年度の国家試験の合格率は89.8%である。

近年は医者不足のため合格しやすくしており、平成13年度から合格率90%前後で推移している。偏差値60程度あれば医学部へ進学可能であり、返済不要の奨学金などや授業料無料の大学もある。

平均年収は1100万円以上であるが、仕事はハードで毎日勉強する必要があり、何より人の命を扱う分野なので進路選択は慎重にすべきだ。

看護師になるには

医者と同様、看護師になるには大学または専門学校の看護学部を卒業後、合格率90%前後の国家試験を合格して免許を取得する。

偏差値50程度あれば看護学部へ進学でき、医者と同様、返済不要の奨学金などや授業料無料の大学もある。

平成24年度の平均年収は471万円であり、待遇も求人倍率も良い。ただし看護師の大半は女性であり、男性にはなりにくい職業だ。

介護福祉士やホームヘルパー

仕事内容が肉体的にも精神的にも辛いことに加えて年収が低いため、介護福祉士やホームヘルパーを3年以内に辞める若者が増加している。老人ホームなどで働くには、国家資格を取得する必要があるが、現在は人材不足のため、資格がなくても「研修」という目的で、中高年でも仕事をすることができる。

結論:今後は医療・介護分野での就職がしやすいが、職種によって待遇は様々

医療や介護分野の需要は上昇し就職もしやすいが、職種によって給与や待遇が大幅に異なり、自分に適した職業を徹底的に調べたほうが良いでしょう。