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将来、平成生まれは年金をもらえない可能性が高い

日本の年金制度は、事実上、現役世代が負担したものを高齢者に配る仕組みとなっている。少子高齢化が加速すれば年金制度は崩壊するため、平成生まれの人は年金をもらえない可能性が高い。

5000万円以上違う世代間格差

下のグラフは、学習院大学教授の鈴木亘教授が試算した年金の世代間格差である。

年金の世代間格差
(出典:NAVER まとめ「 厚労省の年金マンガにツッコミ多数」)

上のグラフでは、平均寿命で死んだ場合、1940年生まれの人は今まで納めた年金+(年金関連に使われる)税金よりも、生涯受け取る年金の方が3090万円多いことを示している。

一方、1990年(平成2年)生まれの人は、生涯に受け取る年金額よりも、納める年金+税金の方が2000万円以上多いことがわかる。

よって、年金だけでも、祖父と孫で5000万円以上の世代間格差を生じているのだ。

年金の真の目的は選挙のため

では、なぜ平成生まれの人が損をするとわかっていながら年金制度を続けるのかというと、選挙に必要な票と資金を集めるためだ。

貧困層や中間層にお金をバラまいて支持率を上げるやり方は世界中で実施しているが、同様に日本でも政権与党が高齢者(65歳以上)に年金をバラまいて支持率を上げている。

日本では国民に占める高齢者の割合が世界一多く、高齢者は投票率も高いので、政権与党にとっては、若者よりも高齢者に対してバラマキ政策をした方が費用対効果は高い。

年金の目的は「国民の生活を保障する」のではなく、真の目的は「選挙のため」なので「国民年金の受給額が生活保護費よりも低い」という矛盾や「ずさんな運用・管理」という実態がよく報道されている。

少子高齢化が加速し年金制度は崩壊する

経営コンサルタントの大前研一氏は、「今の若い人は将来年金がもらえない」と述べている。その理由は少子高齢化の加速だ。
高齢化の推移と将来推計

日本は少子高齢化が加速しており、2010年に比べて、2060年には高齢者が1.2倍に増える一方で、現役世代は1/2に減る。

日本の年金制度は貯めたお金を後で支払う「貯蓄型」ではなく、現役世代が負担したものを配る「再分配型」の色合いが強い。そのため少子高齢化が加速すれば、年金を受け取る人と支える人のバランスが保てなくなり、将来的には年金は崩壊する可能性が極めて高い。

よって、平成生まれの人が年金を受け取れる年齢に達するまでに、年金制度はなくなっているでしょう。

そして年金が破綻した後は、おそらく別の制度(ベーシックインカム、生活保護など)に移行するでしょう。