ニートになれば再就職は難しい
一度ニートになれば、再就職する際に大きな壁が立ちふさがる。
そもそもニートとは
ニート(NEET)とは15~34歳の年齢層の非労働力人口の中から学生と専業主婦を除き、就職せず、職業訓練・就学・家事をしていない者である。
フリーターは働いているため、ニートではない。一方、浪人生はニートなのか?
明確な定義はなく、今でも議論されている。
毎年、若者のニート割合が増えている
内閣府-平成24年版子ども・若者白書(PDF)によると、ニートの数は下のグラフのようになっている。
10年間で、ニート数は60万人前半を大きく変化することなく推移している。5才づつ分けられた年齢層の10年間の推移をそれぞれを見ても、ほとんど変化は見られない。
一見すると、ニートは増えていないように見える。しかし若者労働力人口が減っている中、ニート数は一定なので若者に占めるニートの割合は年々増加しているのだ。
(出典:内閣府-若者労働力人口等の推移)
就職しない理由は3つ
前述の子ども・若者白書では非求職(職に就きたいという思いはあるが、求職はしていない)の理由を公表している。非求職理由の1位から6位までは下のグラフのようになる。
つまり、ニートが働かない理由は大きく3つに分けられる。
- 病気・ケガのせいで
- 勉強するため
- 働きたくないから
ニートの将来:社会復帰の可能性は低い
「ニートは将来どうなんだろう?」と不安視する人も多いと思う。
「1.病気・ケガのため」は仕方が無く、完治・回復すれば就職できる。「2.勉強するため」は向上心があり、いずれ就職する可能性が高い。
問題は「3.働きたくないから」ニートをしている者である。
今一生(こん いっしょう)氏の著書『親より稼ぐネオニート―「脱・雇用」時代の若者たち』によると、著者はニートが社会復帰した事例を見たことがないと言う。
私はテレビで社会復帰したニートを一部だけ見たことがあるが、60万人もニートがいる日本で、社会復帰の例はほとんど見たことがない。生活保護問題と同様に、ニートも社会復帰は難しいのでしょう。